エルドアン大統領とトルコリラ。儲けようとすると、なぜか儲からない?

トルコリラの激しい下落。

トルコリラといえば、高金利の通貨として有名です。

ちょっと前まで、政策金利が19%という高い水準であったため、スワップ金利もとても高く、FX取引の中で、スワップ目的としてトルコリラを取引している人もいたりします。

利回り19%というと、複利で運用すると、だいたい4年程度で倍になる計算であるため、ちょっとしたワクワク感があるものです。


しかし、世の中そんなおいしい話ばかりではない。

金利が高いという事は、その反面なにか理由があるというのが世の常です。

現実トルコリラの価格の下落幅は、その金利利回りを超える下落をしています。

金利だけ見ると失敗する高金利通貨の代表ともいえるのかもしれません。


トルコリラが大きく下落している要因として、トルコの大統領であるエルドアン大統領の政策ミスが目につきます。

トルコでは今、年率10%台後半という激しいインフレ状態にあるわけですが、そのインフレに対して金利を引き上げることで抑制するというのは、金融政策の常套手段となっています。

しかし、エルドアン大統領には、持論としてインフレを抑制するのは金利を下げることだと考えているらしく、伝統的手法通りに金利を引き上げたい中央銀行に対して、いろいろと制裁を与えることで、中央銀行の金利引き上げを抑制しています。

その結果、インフレは止まらず、通貨も上がらず、トルコリラの価格はどんどん下がるという結果になってしまってるようです。


儲けようと思うと、なぜ儲からない?

トルコリラはリスクの高い通貨だという事は重々にわかっている。

トルコリラの政策金利が7~8%ぐらいだったときにも、トルコリラに手を出して痛い思いをしたこともある。

それでも、政策金利が19%ともなれば、「ちょっと待てよ?」という気持ちにもなる。「もしかしてこれで儲けられる?」という気持ちも湧いてくる。

そもそも、投資とは、リスクを取ることです。リスクを自ら取りに行かずして投資でリターンを得ることはありません。

「危ない」とわかっているところへ、わざわざ向かっていくこと。投資でリターンを得るためには、これは絶対に必要な事だと考えています。

しかし、結果を見れば、トルコリラは下落基調を継続し、そうは問屋が卸さなかった。


投資って、案外「儲けよう」と思うと上手く行かない。

反面、危ないと思いながらも、そんなに儲かるイメージのなかった投資の方が、意外にもいい結果になることがある。

投資先を5つ選んで、5つ全部上手く行くことは、まずない。

その中で1つか2つ、自分の予想を超えたパフォーマンスをあげる投資先が出てくることで、全体のパフォーマンスを底上げしてくれる感じになってきます。

その自分の予想を超えてくるものが、まさに自分が期待していなかったような投資先であることが多い。そして、期待して投資したものというのは、全然パフォーマンスが上がらないことの方が多い。


投資というのは、儲けようと思ってやるものであることは否定できません。

しかし、儲けようと思うほど上手く行かない。

なんとも矛盾していることのようにも思えますが、案外そんなものなのです。

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