家計簿をつけると貯金できる?
「貯金ができるようになりたい。」と思った時に、最初に取り組もうと考えることと言えば、『家計簿』ではないでしょうか?
でも、「家計簿をつけても、思ったように貯金はできなかった。」という人もいる。いやむしろ、そういう人のほうのが多いぐらいなのかもしれない。
そう考えると、『家計簿なんてつけても意味はないんじゃないか?』と思う人もいるのかもしれない。
でも本当に、家計簿をつけることに意味はないのだろうか?
実際に、家計簿をつけていなくても、貯金ができて、それなりの貯蓄がある人も中にはいる。もしかすると、家計簿をつけなくたって、貯金はできるのかもしれないと思える理由にもなっている。
貯蓄が出来た、貯蓄で築いた資産がある、という人の中で、「家計簿をつけていたおかげです。」という人は、あまり聞いたことがない。
貯蓄と家計簿は、イコールではないのかもしれない。
大切なのは、家計簿にあるのではないかもしれない。
おそらく、家計簿の先にある『お金を管理する』という意識の違いにあるのかもしれないと思っている。
『お金を管理する』と『収支を把握する』は違う?
家計簿をつけて分かることと言えば、「何にいくら使ったのか?」や「収入と支出のバランスはどうなっているのか?」など、『収支を把握する』ことにあります。
その中で、「今月は使い過ぎた」とか、「この支出を見直そう」などと考えて、収支をコントロールしようというのが、家計簿の役割なのかもしれない。
でも、そう考えても収支というのは、コントロールが難しいもの。
「今月は使い過ぎた、来月は支出を減らそう」と思っても、結局「また使い過ぎてしまった」なんてことはよくあるものです。
支出というのは、『欲』との戦いです。しかし、この『欲』をコントロールするというのは、私たち人にとっては、とても難しいものなのかもしれません。
「欲しい」と思ったものを我慢する。これがなかなかできないようです。
結局、『家計簿』は、その『欲』が今月どうだったかを振り返る『結果』でしかないのかもしれない。
ただ家計簿をつけるというものは、「結果を記録する」という意味でしかないのかもしれない。
今、自分が欲をコントロールできているかどうかは、家計簿をつけるだけではダメなのかもしれない。
ましてや、自分で電卓をたたいて数字も記入することもない『家計簿アプリ』などでは、なおさら結果を見るだけのものになってはいないだろうか?
対して『お金を管理する』というのは、『お金を使った結果』ではなく、今お金をどうやって使うのかという現在進行形のものです。
「今、いくらまでなら使ってもいいのか」がわかっているかどうか、そこが『家計簿をつける』と『お金を管理する』の違いになっているのかもしれません。
いわゆる『予算』という考え方です。
家計簿がなくてもお金はたまる?
「いくらまでなら使ってもいいのか?」
収入がわかっていれば、いくら貯めたいのかに応じて、使っていい金額はおのずと決まってくる。単純な算数の問題です。
これを考えながらお金を使っているのか、それともあまりそこに意識なくお金を使っているのか、ここで貯蓄ができるかできないかが分かれてくるのかもしれない。
そして『お金の管理』というのは、この「いくらまで使っていいのか」を家計の仕組みに取り入れることでもあります。
例えば、銀行口座の使い方を工夫する。
よく聞く貯金する金額を先に分けてしまう。
支出の分類によって、封筒に区分けしてから使う。
など、お金の使い方に仕組みを組み入れるとお金の管理が行いやすくなるように感じる。その仕組み化を考えることが、貯蓄をする上で大切な事なのだと思います。
もちろん、それでも『欲』のコントロールが出来ない人もいる。その場合には、仕組みづくりと同時に『欲』をコントロールする方法についても考える必要がある。
また、毎月の予算というと、なかなかできない人は、毎週や毎日というように小さく目先の金額に変えていくことも効果的だと思います。
「1日に使っていい金額は、いくらまで。」
1日に使った金額を計算できない人は、ほぼいないことでしょう。わかりやすくて簡単です。
なんらなら、毎日財布やキャッシュレス口座に、1日分のお金を入れて、その中でやりくりするなんて方法も良さそうです。
しかし、どうでしょう。
1日に使っていいお金を具体的に決めるにはどうしたらいいのだろうか?
こうありたいという目標を立てても、実際にどのくらいのお金を使っているのかが把握できていなければ、きっとそれも難しいのではないだろうか?
そこで役立つのが、『家計簿』なのではないだろうか?
支出の癖や、毎月だいたいどのくらい使っているのか、そういうものは、『家計簿』をつけるとよくわかる。
ただ『家計簿』をつけて、結果を見るのではなく、もう一歩『お金の管理』という事を考えながら、『家計簿』をつけることで、より意味のある『家計簿』になってくるのではないでしょうか?
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