相場予想はいらない?
「今後、社会はこう変わる。だから、この分野に強い企業の株式に投資をすると良い。」
「これから経済は、こう変わる。だから、ここに投資をすると良い。」
こんな話を聞くと、この人は頭がいいのだろうと感じることがあるかと思います。
しかし、資産運用を行う実務の上では、こんな相場予想なんて本当は必要ないんです。
相場予想なんてできなくても、ましてやしなくでも、資産運用はできます。
それよりも、資産運用には、変化への対応力の方がずっと重要です。
そもそも、相場は予想しようと思ったって、できないもの。
相場の予想が、ドンピシャで当てることが、”私たちにレベルで”できるものなら、みんな大金持ちになっているはず。
そうじゃない時点で、だいたい分かることです。
予測よりも対応力を身につけることが大切です。
相場では、みんなが今後のことを予想しています。
しかし、みんな当たっていない。
それは、百戦錬磨の偉大な投資家たちでさえ例外ではありません。
ジム・ロジャース、ジョージ・ソロス、レイ・ダリオ。
様々な偉大な投資家が、今後の相場の見通しを語っていますが、むしろ外していることの方が多い。
でも予測をはずしても彼らは、投資で成功している。
その違いは、相場の変化に柔軟に対応する、”対応力”が高いからです!
先日まで相場は下がるといいながら、今日になって突然考えを変更する柔軟さを持っています。
もしくは、下がると言いながらも、上がることも想定しつつ運用していたりします。
間違ったと思ったら、すぐ作戦を変更する。
間違っても大丈夫なように運用をしている。
これは、自分の間違いを認める能力と、間違えた時の準備があるからできることです。
私たちが目指す資産運用は、これです。
相場を予想するのではなく、常に自分の取っている立場が悪くなるかもしれないと考え、実際にそうなった時に、ちゃんと対応できるような仕組みにしておく。
具体的に言えば、出口戦略やキャッシュポジションをどうするかを常に考え、悪くなった時にどんな対応をするかを、良い時から常に準備しておくことです。
つまりは、その場しのぎの運用ではなく、『運用の基盤となる投資戦略』を持つことが大切になってきます。
基盤となる投資戦略を持とう!
投資戦略には様々なものがあります。
しかも、人によってその戦略は違うものになります。
偉大な投資家たちで例えれば。
ウォーレン・バフェットは、優良企業の株式を、永久債を買うような感覚で買い、また集中投資を基本とし、チャンスが来た時に備え、常に現金を用意しておく。
レイ・ダリオは、どんな相場が来ても対応できるような、オールウェザーのポートフォリオで分散投資する。
人によって、まったく違うし、まったく真逆の戦略をとる人もいます。
まったく真逆でも、同じように成功している人がいるというのは、不思議に感じるかもしれません。
しかし、どんな投資戦略をとるにしても、必ず思うようにいかなくなった時に、どうしたらいいのかを分かっているものです。
基盤となる投資戦略を持ち、その投資戦略が機能しなくなる時、どうしたらいいのか?
短期ではなく、超長期で機能する投資戦略であるのかどうか?
そうでないとしたら、投資戦略を見直すことが必要なのか?
こういったことを理解して、はじめて資産運用が上手く機能するようになる。
つまりは、『勉強失くして資産運用は上手くいかない』というわけです。
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